錦織現在世界ランキング1位のジョコビッチを破る!
スイス室内・準決勝
男子テニスのスイス室内は11月5日、スイスのバーゼルで行われ、シングルス準決勝で
世界ランキング32位の錦織圭(ソニー)は同1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)
を相手に第1セットを2−6で落としたが、第2セットはタイブレークの末に7−6で
奪い返し、勝負の行方を最終第3セットに持ち込んだ。
両者は過去に1度対戦し、昨年の全仏オープンで錦織がストレート負けした。
錦織は4日の準々決勝でミハイル・ククシュキン(カザフスタン)を下し、出場2大会
連続の4強入りを果たした。
今シーズンの錦織が、終盤に来て大躍進できたその要因を探すと、やはり新コーチの
ブラッド・ギルバートの存在が浮上してくる。アンドレ・アガシやアンディ・マリーなど
数々のトップ選手を手がけてきたギルバートは、錦織に目指すべき方向性を示し、『変化』
を決意させる契機となる。その指標とは、ガムシャラに打って決めに行くのではなく、攻
める場面と、しのぐ局面を使い分ける、『大人のテニス』の実践であった。
10月上旬の上海マスターズでベスト4、そして先日のバーゼル大会・準優勝は、それら
師弟が取り組んできた課題が結実し、一挙に開花した帰趨(きすう)である。
そのクライマックスは、バーゼル大会・準決勝、現在世界ランキング1位のジョコビッ
チを破った一戦だ。
立ち上がりは、ジョコビッチの広角に打ち分けるストロークとサービスに圧倒され、
なかなか活路を見いだせず、第1セットを2−6で奪われてしまう。だが、第2セットに
入ると、世界1位のスピードと攻撃パターンに、錦織が適応しはじめる。足を使ってボー
ルを返し、ドロップショットも交えながら相手を揺さぶっていく。
圧巻だったのは、第2セット、ゲームカウント4−5、0−30と敗退まで2ポイントに
追い詰められた場面。ジョコビッチが放った絶妙なドロップショットを拾い、逆に自らの
ポイントにしてみせたのだ。この窮地をしのぎ、さらにタイブレイクの末に錦織が第2セ
ットを取り返すと、試合途中から腕に違和感を覚え始めたジョコビッチに、それ以上打ち
合う力は残っていなかった。
第3セットを6ゲーム連取で奪った錦織は、『今季、ジョコビッチから4勝目を上げた選手』の
肩書きを得て、フェデラーとの頂上決戦へと挑んだ。
日本テニス史上初の快挙!
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